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石油コージェネレーションについて 石油コージェネレーションシステムをご紹介します。

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石油コージェネーレションとは?

石油コージェネレーションシステムは、石油を燃料として発電を行い、その際に得られる排熱(排ガスや冷却水からの熱)を回収し、製造工程や冷暖房・給湯として利用する石油の高効率利用システムです。省エネルギーとCO2削減に貢献します。
1つの一次エネルギーから2つ以上のエネルギーを発生させることから「CO(共同の)Generation(発生)」という名称になりました。
石油コージェネレーションシステムは、発電の原動機別にデーゼルエンジンシステムとガスター ビンシステムの2種類があります。この原動機の種類や規模により発電効率や回収できる熱の質や 形態も変わり、さまざまなシステム構成が可能となるため、導入する施設や建物の機能・用途にあわせて最適のシステム構築できます。

石油コージェネレーションのシステム例

ディーゼルエンジンの冷却水から温水を回収し、排ガスから蒸気または温水を回収し、高い熱効率を得るシステムです。
熱回収の方法には<温水回収タイプ>と<蒸気・温水回収タイプ>があり、上図は後者の例を示したものです。

石油コージェネレーションシステム(CGS)の特長

その1:エネルギーの高効率利用で経済性が向上

現在、家庭などで使われている電機は、遠くの発電所から送電されてくる電力で、各需要家に供給されるまでに、発電ロス・送電ロスが約63%あり、電力供給のために多くの一次エネルギーが無駄に使われています。
石油コージェネレーションシステムは、総合エネルギー効率―(注1)が70~80%と極めて高いため、大幅な省エネルギーを実現、また、CGSの発電電力を利用することにより電力会社からの電力購入を下げることができます(注2)。

(注1)総合エネルギー効率とは、使用する一次エネルギーを100として、エネルギー変換(発電等)や輸送(送電等)によるロスを差し引いた後の最終的に利用できるエネルギーとの割合を示したものです。

(注2)電力会社からの電力購入を下げることにより、特別高圧電力供給契約(60kV)を高圧電力供給契約(6kV)に変更できる場合には、受変電設備に係る工事費用等を大幅に低減することが可能となります。

その2:石油は安くて便利

石油は他のエネルギーと比べて単位熱量あたりの価格が安く経済的です。事業者のエネルギーコストの削減が可能です。
独立した石油タンクに燃料を貯蔵するシステムだから、都市ガスの供給インフラが整っていないような地域を含め、どんなところでも利用できるエネルギーシステムです。
また、万が一の災害時に電気や都市ガスの供給が停止した場合でも、電力と熱の供給が可能な災害対応型エネルギーシステムです。

その3:ESCO方式(オンサイト方式)によるイニシャルコストの低減

ESCO(ENERGY SERVICE COMPANY)方式を採用した場合は、ESCO事業者が石油コージェネレーションシステムの設備を投資するため、お客様には設備を設置するための敷地を 提供する以外のイニシャルコストは殆ど発生しません。
また、設備の運転管理、メンテナンス等もESCO事業者が代行できるため、お客様は安定した価格で熱・電気の供給を受けることが出来ます。
*ESCO方式には、何種類かの契約形態が存在します。上記はその一例です。

その4:災害に強い自立防災型エネルギーシステム

石油コージェネレーションシステムは、電気、都市ガス等のライフラインが寸断されるような災害時でも、地下タンクに貯蔵した石油で自立的に電気、熱、水等を賄うことができる自立型のエネルギーシステムです。燃料補給は、ローリー車、船舶等によりフレキシブルで迅速に安定供給できます。また、1995年の阪神・淡路大震災では石油システムによる自家発電設備は91%が始動できたことから、システムの信頼性も証明されています。
地下タンクについても、被害地にあった869ヵ所の給油所の地下タンクの破損はまったくなく、出火・類焼した給油所もありませんでした。地下タンクの耐震性、耐火性、耐久性が優れていることが証明されました。今後の災害に備えて、防災センターや緊急医療センター、避難所となる施設などには、特に石油による自立型エネルギーシステムの導入が有効です。
1995年1月の阪神・淡路大震災では、ライフラインが寸断され、エネルギー供給が切実な問題となりました。下図のとおり、電気は1週間ほどで復旧しましたが、水道は約2ヶ月、都市ガスは完全復旧までに84日間もかかりました。

その5:地域熱供給で都市環境の整備に貢献します。

石油コージェネレーションシステムは、発電の際に得られる熱エネルギーを周辺地域に 供給できるというメリットもあります。1ヵ所または複数の熱供給プラントから、周辺のビルや集合住宅に配管を通じて冷暖房や給湯のための蒸気、冷水などを供給する地域熱供給事業の構築も有効なエネルギーシステムです。
地域熱供給には、1)設備集約による環境保全、2)火源の減少などによる都市防災の向上、 3)石油の備蓄・貯蔵による災害時への備え、4)設備の稼働率向上や高度化によるコージェネレーションシステムの一層の効率化、5)イニシャルコスト・ランニングコストの低減など多くのメリットがあり、新たな都市開発・再開発のコアとして注目されています。

その6:その他にも

商業電力の受電量が低減することで、高圧受電や特別高圧受電の設備投資費用が削減できます。また、一定規模以上の建物では非常用発電設備が必要ですが、石油コージェネレーションシステムを設置することで不要となります。
さらに商業用電力とCGSの発電電力のニ系統を持つことにより、エネルギー供給源が分散れ、万が一の停電等のトラブルが発生した場合でも、電力と熱の供給を確保することができます。

石油コージェネレーションの環境特性

地球温暖化の原因のCO2の排出量を大幅に削減

従来のシステムでは捨てられていた、発電時の排熱を冷暖房や給湯などに有効活用するので、エネルギーの使用量との排出量を大幅に削減し、環境保全に大貢献します。

コージェネレーションシステムの導入によるCO2削減効果については、電気のCO2排出原単位を「全電力平均」(=原子力、火力、水力等全発電方法の平均)とするか「火力平均」(=天然ガス、石油、石炭等の全火力発電の平均)とするかの二通りの考えがあり、「全電力平均」を使用した場合、CO2排出量が増加するケースも存在します。
石油連盟では、季節・時間帯を問わず供給されている電力は原子力・水力発電が中心であり、電力需要に応じて火力発電の稼動が調整されていることから、コージェネレーションシステムの導入によるCO2削減効果を計算する場合の電気のCO2排出原単位は「火力平均」を使用するべきと考えており、各種審議会でもこの考えを採用するよう提言しています。
ちなみに、石油コージェネレーションシステムの導入により20%の省エネルギーを達成した場合、石油連盟の試算では、18~19%のCO2削減に寄与します。

石油コージェネ導入に係るCO2排出削減効果の算定について
1.石油コージェネ導入に係るCO2排出削減効果の算定について

(1)電気使用に係るCO2排出量 = 全電源係数※2×電気使用量

一般的に、電気使用(一般電気事業者等からの購入電力)に係るCO2排出量の算定は、全ての電源(火力・原子力・水力など)を平均的に使用したと仮定 し、全電源平均係数(CO2排出原単位)を電気使用量に乗じて算出します。

(2)石油コージェネ導入に係るCO2排出量 = 火力平均係数×電気削減量

石油コージェネは、発電と同時に得られる排熱を最大限有効利用するシステムなので、エネルギーの利用効率が70~80%と高くなり、省エネルギーとCO2排出量削減に大きな効果をもたらします。

石油コージェネ導入(=系統電力の消費抑制) によるCO2削減対策効果の評価(算定)に使用するCO2排出原単位をどうするかについて考えた場合、石油コージェネを利用した場合のCO2排出原単位と、石油コージェネが導入されなかった時に一般電気事業者がその代替として使用する電源(マージナル電源)の排出原単位で比較することが適当だといえます。

わが国の場合、一般電気事業者の電源別の運用状況を見ると、原子力や水力は常時最大限稼働しているためマージナル電源ではなく、原子力、水力以外の電源、即ち火力発電がマージナル電源(詳細は【「対策効果」の評価のためのマージナル電源について】を参照)であるといえます。そのため、石油コージェネを導入し、一般電気事業者からの購入電力を削減する場合の評価としては火力平均係数(CO2排出原単位)を用いることが適当だといえます。

また、石油コージェネ導入に係るCO2排出削減量の算定に全電源平均係数を用いると、火力平均係数は全電源平均係数より大きいことから、実際CO2排出量削減効果が過小に評価されます。(下記参照)

◇因みに電力のCO2排出係数としては、以下のような数値がよく用いられます。
・全電源平均係数:0.36kg-CO2/kWh
・火力平均係数:0.69kg-CO2/kWh

注:中央環境審議会地球環境部会目標達成シナリオ小委員会中間とりまとめ(平成13年6月)にて 具体的に係数が掲載されています。

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「対策効果」の評価のためのマージナル電源について
2.「対策効果」の評価のためのマージナル電源について
(1)「対策効果」の評価とは?

◇「対策効果」の評価
対策効果の評価は、「対策を実施しなかった場合」を推定し、「対策を実施した場合」と比較することで行われます。対策効果はabを比較するのではなくbcを比較します。

◇マージナル電源の推定
電気の使用に関わる対策をより正確に適切な精度で評価するには、「対策を実施しなかった場合」と「対策を実施した場合」で、年間発電量に差異が生じる電源(マージナル電源)が何かを合理的に推定することが必要です。

◇マージナルの語源は?
マージナル(marginal)とは、経済用語の「限界費用」「限界効用」などとして用いられる「限界」を意味します。海外においても、marginal emissionfactor(マージナル排出係数)などの用語が用いられています。

(2)マージナル電源(石油コージェネの導入で年間電量に差異が生じる電源)は火力発電です。

◇発電所の運用面をみると、原子力・水力はマージナル電源ではありません。従って火力発電がマージナル電源であるといえます。


◇水力発電は発電のランニングコストが安く、最大限利用されます。水力発電は時間的、季節的調整は行われますが、年間発電量は降雨量、降雪量に左右されます。(揚水発電所は発電設備ではなく、蓄電設備と考えることができ、マージナル電源の論議からは除外します。)

◇原子力発電は定期修理以外は一定運転されており、年間発電量は定期修理期間に左右されます。
*原子力発電の運転状況(福島第一原子力発電所第2号機)

◇2010年における電力構成をみると、一般電気事業者からの購入電力 の削減に応じて抑制される電源は、火力発電のみとなっています。従って火力発電がマージナル電源であるといえます。

総合資源エネルギー調査会需給部会報告「2030年のエネルギー需給展望」(平成17年3月)では、2010 年における電力構成を「レファレンスケース(基準ケース)」、「現行対策ケース」、「追加対策ケース」の3ケースで推定しております。総発電電力量は対策の強化に応じて減少し、各発電電力量においては、減少するのは火力、水力は不変、原子力は増加するとされています。

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石油コージェネーレションの設置状況

石油コージェネレーションシステムは、地球温暖化防止や省エネルギー効果、国の奨励、コストメリットの優位性などから、民生用、産業用を問わず、全国各地で着実に導入が進んでいます。

コ-ジェネレーションシステムの燃料別設置件数(2004年3月現在)

業種別石油コージェネレーションシステム設置構成比(2004年3月現在)

石油コージェネレーションシステムの都道府県別設置状況(2004年3月現在)

コ-ジェネレーションの年度別設置数推移(各年3月末現在)