コラム1 灯油の始まり 灯油の語源は「ともしびあぶら」

灯油とはそもそも、灯りに使われる油のことをさします。江戸時代、行燈(あんどん)などに使われていた菜種油や綿実油(めんじつゆ)、魚油(ぎょゆ)などは総じて灯油「ともしびあぶら」と呼ばれていました。これらの油に置き換わり石油からできた灯り用の油が灯油と呼ばれるようになりました。

灯油が、石油製品の代名詞として日本で取り扱われるようになったのは幕末のころです。1860年代に石油と石油ランプが輸入されたのがきっかけでした。そのころの灯油の値段は菜種油の半値。そのうえ石油ランプは、行燈(あんどん)の10倍をはるかに上回る明るさがありました。

やがて明治に入ると国産ランプが出回り始め、石油ランプは瞬く間に広まります。灯油の輸入量も増え続け、1868年(明治元年)に121klだった輸入量は、1894年(明治27年)にはその1600倍を超える20万klにも達しました。またこのころ、石油ランプと同じ構造の「ケロシンストーブ」という調理用コンロに相当するものも輸入されています。

出典: ペトロテック第35号 第11号